股関節ひざ関節の痛み

たとえば、いま右ひざに痛みがあるためにレントゲン検査やMRI検査などを受けた結果、ひざの関節の間にある「半月板」という軟骨が薄くすり減っているのが判明したとします。

そうすると多くの場合において、この異常に見えるひざの状態のために痛みが出ている…と、結論を出されてしまいます。

そうして、すり減った軟骨や変形した関節を元に戻すために、「手術で人工関節にしましょう」と勧められるでしょう。

確かに、関節のクッションの役割を果たしている軟骨がすり減ってしまえば、関節に大きな衝撃が加わり痛みが出てしまうとイメージできます。

しかし実際には、関節のクッションである軟骨が減っていても、痛みを出すとは限らないのです。

痛みがある右ひざは勿論ですが、痛みを出していない左ひざもレントゲン検査やMRI検査を行ってみると、症状が出ていなくても右ひざと同様に軟骨がすり減っていることが非常に多く見うけられます。

このことから、「軟骨がすり減っている」イコール「痛みや炎症が起きる」ではないということが、ハッキリ分かります。

ではなにが本当の根本的な原因となって、痛みを引き起こしているのか？

それは骨盤などの「骨のズレ」があるために、その骨の間から出て脚の筋肉や血管などの働きをコントローるする神経の流れが悪くなったために、筋肉が本来持っている筋力を発揮できずに関節をしっかりと支えることが出来なくなっているからなのです。

その結果として、筋肉が関節を充分に支えられなくなるので、骨や軟骨に大きなストレスがかかり続けた結果、ちょっとした弾みや少しのキッカケが引きがねとなって炎症を起こし痛みを繰り返すようになるのです。

またこの状態が長期にわたると、関節周囲の筋肉が硬直したように硬くなり、正座が出来なくなって歩行時などの運動痛が発症するのです

ちなみに、このような種類の痛みには、鎮痛剤や湿布などの薬は効果が出にくくなります。

そしてここでもう一つ多くの誤解が生じている事例として、関節をしっかり支えられるようにするために、頑張って筋力アップをしましょうと言われることが多いことです。

これも先に書きました通り、そもそも筋力が低下してしまったのは原因は必ずと言っていいほど、「骨のズレ」のために神経の流れが悪くなって筋肉が本来持っている力を発揮できなくなっているのです。

この問題を解決せずに、筋力アップしても思う様な効果は得られないばかりか、頑張ったがために更に筋肉に疲労が蓄積されて症状が悪化してしまうことも多くあります。

反対に、骨盤の「骨のズレ」をキッチリ調整すれば、神経の流れや血行を促されてきます

そうすると、疲労の回復が早くなります。

こうしたお体の状態で、ストレッチや筋力アップをすれば、効率的で合理的に…そして根本的な改善を図ることが出来るようになるのです。

またこのようにして、神経や血行が改善されてくると、薬もよく効くようになってきます。

（根本的に改善されれば、薬を使用することも無くなってくるでしょうが…）